6.風呂桶に水を汲んだまま持ち運ぶ


 養善寺の向こう側に相場という家があった。恵秀は時々、同家から風呂桶を借りてきて沸かすのが常であった。何時も風呂桶の水を溢さずにその通りを流れる川端まで持って行き、古湯を捨てこぼし、新しく水をたっぷりと汲み変えて、己の台所まで軽々と搬んで行くのであった。それから朝風呂を立てた様な時は、自分がまず浴してからそれをそのまま相場家へ持って行き「さぁお入りなさい」というのが常であった。こんな話がザラに伝わっている。

 

大力和尚恵秀にあやかり境内にある恵秀の墓へ三度お参りすると、三十五人力のご利益があります。